- 分かり易くする為に勘定科目の後ろに分類を付けたいと思います。
- 5問目と6問目の間と10問目に参考になるオススメ You Tube動画を記載しています。
目次は間違った問題のチェック等に使って下さい。(普段は閉じていた方が見やすいと思います。)
勘定科目 | 後ろに付ける文字 | 備考 |
資産(借方) | 資 | 権利や債権等。未収、前払、仮払、受取(貸借対照表) |
負債(貸方) | 負 | 義務や債務等。未払、前受、仮受、引当(貸借対照表) |
資本(貸方) | 純 | 資本金、利益準備金、繰越利益剰余金 (貸借対照表) |
費用(借方) | 費 | ***費、仕入原価、支払い***等(損益計算書) |
収益(貸方) | 収 | 提供して得た対価。受け取り**、売上、**益等。(損益計算書) |
ア)間違いやすい問題。(分かり易くするため桁数を減らして居ます)
1)決算日において、売上および受取地代の勘定残高を損益勘定に振り替えた。なお当期中の総売上高は13,400円、戻り高は500円であった。また、当期中の地代の受取高は320円、決算日における未収高は24円であった。
ア)間違い例
借方)受取地代(収)320円 | 貸方)売上(収)12,900円 |
借方)損益(ー)24円 | |
借方)受取手形(収)12,556円 |
問題の意味が分からなかった。
ア)正しい答え
借方)売上(収)12,900円 | 貸方)損益(ー)13,244円 |
借方)受取地代(収)344円 |
ア)解説
売上 言葉の意味で戻り高とは、返品の意味です。従って総売上は13,400ー500=12,900
受取地代 期中の受取地代は未収分+受取分で24+320=344
損益 問題文で売上および受取地代の勘定残高を損益勘定に振り替えたとある為それに従います。
どうして貸方に損益が来るか?
当期純利益を出す為に 決算整理後の費用 収益の勘定残高を振り変えます。
今回は収益勘定が貸方残高なので損益勘定を貸方に書きます。
イ)間違い易い問題。(分かり易くするため桁数を減らして居ます)
2)決算日における、期首商品棚卸高は240円、当期商品仕入高は2,460円、期末商品棚卸高は360円であり、仕入勘定で算定された売上原価を損益勘定に振り替えた。
イ)間違い例
借方)仕入(費)240円 | 貸方)繰越商品(資)240円 |
借方)繰越商品(資)360円 | 貸方)仕入(費)360円 |
上記を損益勘定に振り替えた?(この意味が分からない)
当期商品仕入高 2,460円をどうすれば良いのだろう?
イ)正しい答え
借方)損益(費)(収)2,340円 | 貸方)仕入(費)2,340円 |
イ)解説
損益計算書では費用を借方、収益を貸方に記載します。そして差額で損益を計算する為、黒字の場合は借方に利益、赤字の場合は貸方に損失が示されます。
損益計算書では損が借方に益が貸方になる。
仕入(原価)の金額の出し方は
期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高=当期原価 になる為、2,340円になります。
問題の指示により仕入勘定において算定された売上原価を損益勘定の借方へ振り替える。
ウ)間違い易い問題(分かり易くするため桁数を減らして居ます)
3)大崎商店の当期における総売上高は5,600円、戻し高は220円、地代の受取高は960円、このうち決算日における前受高は180円、また、貸付金の利息は360円、決算日における未収額は140円であった。よって、決算整理後の諸勘定を損益勘定に振り替えた。
ウ)間違い例
借方)損益(ー)1,000円 | 貸方)受取地代(収)780円(960−180) |
貸方)受取利息(収)220円(360−140) |
ウ)正しい答え
借方)売上(収)5,380円 | 貸方)損益(ー)6,660円 |
借方)受取地代(収)780円 | |
借方)受取利息(収)500円 |
ウ)解説
損益が借方か貸方を分かる方法
収益 収益の勘定科目を無くす→収益の勘定科目を借方に書く→反対の貸方が損益勘定になる。
費用 費用の勘定科目を無くす→費用の勘定科目を貸方に書く→反対の借方が損益勘定になる。
損益勘定は後から考える。
誤解答を各勘定科目ごとに訂正して行きます。
- 貸方)受取地代(収)780円(受取高960ー前受高180)→上記の方法により借方に移動させ→貸方を損益勘定にする。
- 貸方)受取利息(収)220(360ー140)で無く(360+140)に訂正した後(未収は収益の為プラスします。)従って貸方 受取利息(収)500円になり これも上記同様、借方に移動させ→貸方を損益勘定にする。
- 売上(収)5,600円ー戻し高(返品等)220円=売上(収)5,380円も収益の為、これも上記同様、借方に移動させ→貸方を損益勘定にする。
したがって貸方合計が損益6,660円になります。
エ)間違い易い問題
4)決算整理を行い、仕入勘定において売上原価1,800,000円が算定せれた。そこで損益勘定に振り替えた。
エ)間違い例
借方)仕入(費)1,800,000円 | 貸方)損益(ー)1,800,000円 |
エ)正しい答え
借方)損益(ー)1,800,000円 | 貸方)仕入(費)1,800,000円 |
エ)解説
費用の決算整理後の残高は、損益の貸方に振り替える。
オ)間違いやすい問題
5)決算日において過日借方に計上していた現金化不足40,000円の原因を改めて調査した結果、旅費交通費60,000円受取手数料36,000円の記入漏れが判明した。残高は原因が不明であったので雑損または雑益として処理する。
オ)間違い例 1
借方)現金過不足(ー)40,000円 | 貸方)旅費交通費(費)60,000円 |
借方)受取手数料(収)36,000円 | 貸方)雑損(費)16,000円 |
間違い例 2
借方)旅費交通費(費)60,000円 | 貸方)現金過不足(ー)40,000円 |
借方)受取手数料(収)36,000円 | 貸方)雑損(費)56,000円 |
オ)正しい答え
借方)旅費交通費(費)60,000円 | 貸方)現金化不足(ー)40,000円 |
借方)雑損(費)16,000円 | 貸方)受取手数料(収)36,000円 |
オ)解説
差し引きの最終数字が借方に来る場合は、雑損(費)に、最終数字が貸方に来る場合は、雑益(収)にする。誤回答では現金化不足が問題文をそのまま反映させて居るが、考え方として現金化不足の原因が判明すると考えて逆側に移動させる。その後に旅費交通費と受取手数料をそれぞれの勘定科目に入れる。
休憩(参考動画)
カ)間違いやすい問題
6)現金の通帳残高が実際有高より20,000円少なかったので現金化不足として処理していたが決算日において受取手数料30,000円と旅費交通費14,000円の記入漏れが判明した。残額は原因が不明であったので雑益または雑損として処理する。
カ)間違い例
借方)現金(資)20,000円 | 貸方)現金化不足(-)20,000円 |
借方)旅費交通費(費)14,000円 | 貸方)受取手数料(収)30,000円 |
借方)雑損(費)16,000円 |
カ)正しい答え
借方)現金化不足(-)20,000円 | 貸方)受取手数料(収)30,000円 |
借方)旅費交通費(費)14,000円 | 貸方)雑益(収)4,000円 |
カ)解説
誤回答では現金化不足の金額が雑損に吸収されて消えて居ます。おそらく、決算なので打ち消す処理をしたと思いますが、特別な指示が無いので現金化不足は残します。
現金が実際より少なかったので決算前は貸方に有りました、それを借方に移動します。旅費交通費と合わせて34,000円となり、借方合計から貸方の受取手数料30,000円を引いて雑益を4,000円にします。(貸方差額は雑益)
キ)間違い易い問題。
6)現金の実際有高について実査を行った際に、通帳残高より4,000円少なかった為 現金過不足勘定で処理して居た。本日、決算にあたり原因を調査したところ、収入印紙の購入額18,000円(全て使用済)が未記帳であること、また、売掛金12,000円を他人振出の小切手で受け取った際、借方を当座預金と誤記入していた事が分かった。なお、残額については原因不明の為、雑損または雑益として処理する。
キ)間違い例
借方)租税公課(費)18,000円 | 貸方)現金過不足(-)4,000円 |
借方)現金(費)12,000円 | 貸方)売掛金(資)12,000円 |
貸方)雑益(収)14,000円 |
キ)正しい答え。
借方)租税公課(費)18,000円 | 貸方)当座預金(資)12,000円 |
貸方)現金過不足(-)4,000円 | |
貸方)雑益(収)2,000円 |
キ)解説
ある参考書の解説を引用すると
現金過不足についての原因を調査し、その内容が確定した時は、適切な勘定へ振り替え、計上していた現金過不足をを全てとり崩します。収入印紙の使用額は租税公課勘定(費用)の借方に計上し、当座預金の誤記入は当座預金勘定の貸方に計上し減少させます。なお、他人振出の小切手を受け取ったときは現金勘定で処理します。最後に、原因が分かった部分を雑益とします。
上記の解説 道理に作業してみます。
分かり易いものからしていくと
租税公課 借方に18,000円 問題なく記入出来る。
現金過不足 実際金額が少ないので帳簿訂正の為、貸方に4,000円 記入出来る。
当座預金 誤記入した借方の当座預金を打ち消す為に貸方に当座預金の12,000円を記入する。
雑益 貸方の差額が雑益となります。
ク)間違いやすい問題
8)大崎銀行の当座預金口座が借越の状態となって居る、決算にあたり当座預金勘定の貸方残高200,000円を当座借越勘定に振り替える。なお 当社は取引銀行との間に1,000,000円を借越限度額とする当座借越契約を締結して居る。
ク)間違い例
借方)現金(資)200,000円 | 貸方)当座預金(資)200,000円 |
ク)正しい答え
借方)当座預金(資)200,000円 | 貸方)当座借越(負)200,000円 |
ク)解説
問題で決算日に当座預金が借越の状態となっているので ポジションは貸方で借越状態です。これを一時的な的な借り入れと考え 貸方を当座借越(負)にする。次に当座預金が増えた事にします。
ケ)間違い易い問題
9)当期の決算において売掛金の残高600,000円に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の期末残高は24,000円である。
ケ)間違い例
借方)貸倒引当金(負)18,000円 | 貸方)貸倒引当金繰入(費)18,000円 |
ケ)正しい答え
借方)貸倒引当金(負)6,000円 | 貸方)貸倒引当金戻入(収)6,000円 |
ケ)解説
600,000円の3%で18,000円の設定です。誤解答では、貸倒引当金24,000円を差し引き後 何も処理しない回答の為間違いました。
貸倒引当金繰入(借方)とは 貸倒れの可能性が有るとき 前もって当期の費用に計上する事(貸方は貸倒引当金になる。)
貸倒引当金戻入(貸方)とは 貸倒引当金の残高がある場合に使います。
したがて、貸倒金の残りを仕訳すると 24,000円ー18,000円=6,000円となり
借方)貸倒引当金(負)6,000円 貸方)貸倒引当金戻入(収)6,000円
となります。
コ)間違い易い問題。
10)期中に現金の帳簿残高と照合した際に現金の実際有高が30,000円過剰で有ったため、現金過不足勘定で処理していた。本日、決算につき、その原因として実際に支払った買掛金48,000円を84,000円と誤記帳して居た事が判明した。残額については、不明である。
コ)間違い例
借方)現金過不足(-)30,000円 | 貸方)買掛金(負)48,000円 |
借方)買掛金(負)36,000円 | 貸方)雑益(収)18,000円 |
コ)正しい答え
借方)現金過不足(-)30,000円 | 貸方)買掛金(負)36,000円 |
借方)雑損(費)6,000円 |
コ)解説
実際有高に現金を合わせる為に 現金過不足を30,000円借方にして現金を減らします。次に買掛金の誤記入を訂正する為(84000-48000=36000)36,000円を貸方の買掛金に書きます。差額6,000円は借方にある為、雑損処理します。
休憩(参考動画)
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