- 分かり易くする為に勘定科目の後ろに分類を付けたいと思います。
- 5問目と6問目の間に参考になるオススメ You Tube動画を記載しています。
- 目次は間違った問題のチェック等に使って下さい。(普段は閉じていた方が見やすいと思います。)
勘定科目 | 後ろに付ける文字 | 備考 |
資産(借方) | 資 | 権利や債権等。未収、前払、仮払、受取(貸借対照表) |
負債(貸方) | 負 | 義務や債務等。未払、前受、仮受、引当(貸借対照表) |
資本(貸方) | 純 | 資本金、利益準備金、繰越利益剰余金 (貸借対照表) |
費用(借方) | 費 | ***費、仕入原価、支払い***等(損益計算書) |
収益(貸方) | 収 | 提供して得た対価。受け取り**、売上、**益等。(損益計算書) |
ア)間違い易い問題
1)期末において、社内使用のパソコン(取得原価4,500円 期首減価償却累計額2,025円 間接法で記帳)を2,350円で売却し代金は月末に受け取る事とした。このパソコンの減価償却方法は定額法(残存価格:取得原価の10%、耐用年数:3年)で当期分の減価償却費の計上も行う。
ア)間違い例
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却累計額 | 2,025 | 備品 | 4,500 |
売掛金 | 2,350 | ||
備品売却損 | 125 |
今期の減価償却累計額は4500x0.1=450(残存価格)
4050÷3=1350(年間の減価償却費)
上記をどこに入れるか不明。
ア)正しい答え
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却累計額 | 2,025 | 備品 | 4,500 |
未収入金 | 2,350 | 固定資産売却益 | 1,225 |
減価償却費 | 1,350 |
イ)間違いやすい問題
2)決算日において、過日借方に計上していた現金過不足10,000円を調査した結果、旅費交通費15,000円 受取手数料9,000円の記入漏れが見つかった。残高は原因不明なので雑益、雑損で処理する。
イ)間違い例
借方)旅費交通費(費)15,000円 | 貸方)現金過不足(ー)10,000円 |
借方)雑益(収)4,000円 | 貸方)受取手数料(収)9,000円 |
イ)正しい答え
借方)旅費交通費(費)15,000円 | 貸方)現金過不足(ー)10,000円 |
借方)雑損(費)4,000円 | 貸方)受取手数料(収)9,000円 |
イ)解説
過日の意味は過ぎた日、過去という意味です。
差額が借方に出る場合は雑損に、貸方に出る場合は雑益にする。
ウ)間違い易い問題
3)現金の帳簿残高が実際有高より5,000円少なかったので現金過不足の処理をしていた、決算日において受取手数料7,500円と旅費交通費3,500円の記入漏れが見つかった、残額は原因不明なので雑益、雑損で処理する。(類似問題)
ウ)間違い例
借方)旅費交通費(費)3,500円 | 貸方)現金過不足(ー)5,000円 |
借方)雑損(費)9,000円 | 貸方)受取手数料(収)7,500円 |
ウ)正しい答え
借方)現金過不足(ー)5,000円 | 貸方)受取手数料(収)7,500円 |
借方)旅費交通費(費)3,500円 | 貸方)雑益(収)1,000円 |
ウ)解説
誤回答では、現金過不足が貸方にあるが、期中に借方)現金5,000円と貸方)現金過不足5,000円と処理して居るので、決算時は現金過不足が借方に来て費用と収益をそれぞれのホームポジションに書き貸方の差額は雑益になります。
エ)間違い易い問題
4)当座預金の貸方残高100円を当座借越勘定に振り替える。
エ)間違い例
借方)当座借越(負)100円 | 貸方)当座預金(資)100円 |
エ)正しい答え
借方)当座預金(資)100円 | 貸方)当座借越(負)100円 |
エ)解説
当座預金100円が貸方にあると言う事は負債の為、項目を当座借越に置き換える。従って貸借対照表では当座預金の資産をふやして当座借越を貸方に記入する。
オ)間違い易い問題
5)決算日において切手100円、収入印紙140円が残っている。いずれも当期に購入した。
オ)間違い例
借方)通信費(費)100円 | 貸方)租税公課(費)140円 |
借方)貯蔵品(資)40円 |
オ)正しい答え
借方)貯蔵品(資)240円 | 貸方)租税公課(費)140円 |
貸方)通信費(費)100円 |
オ)解説
決算の時は租税公課、通信費は金銭的価値が有る為、資産の貯蔵品に振り替える。
このブログについて
決算日 1は下記です。
https://challenger-man-4646.com/boki-kessnnji/
カ)間違い易い問題
6)決算日において、売掛金の期末残高500円について、5%の貸倒引当金を設定する。
(差額補充法)
カ)間違い例
借方)貸倒引当金(負)25円 | 貸方)貸倒引当金繰入(費)25円 |
カ)正しい答え
借方)貸倒引当金繰入(費)25円 | 貸方)貸倒引当金(負)25円 |
カ)解説
本来のホームポジションに記入の上、指示どうりに(差額補充法)期末に見積もった貸倒引当金と貸倒引当金の期末残高の差額だけ貸倒引当金として処理する方法。
カ)備考
貸倒引当金残高が有る場合
貸倒引当金の設定額 例えば 1000円の5%で50円
貸倒引当金の期末残高 例えば 10円
追加計上 貸倒引当金は50円ー10円=40円です。
仕訳は
借方)貸倒引当金繰入(費)40円 | 貸方)貸倒引当金(負)40円 |
です。
なお、貸倒引当金の期末残高(例として100円)が当期設定額(例として10円)より多い場合は、その差額(100-10=90)だけ引当金を減らし
借方)貸倒引当金(負)90円 | 貸方)貸倒引当金戻入(収)90円 |
となります。
キ)間違い易い問題
7)前期に大崎商店に販売した売掛金が、今期の8月に倒産した為100円が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高が40円ある。
キ)間違い例
借方)貸倒引当金繰入(費)60円 | 貸方)売掛金(資)100円 |
借方)貸倒損失(費)40円 |
キ)正しい答え
借方)貸倒引当金(負)40円 | 貸方)売掛金(資)100円 |
借方)貸倒損失(費)60円 |
解説
ご解答では貸倒引当金が不足の為、補充しようと貸倒引当金繰入を使ったが、この場合、貸倒引当金を全額投入したうえで、不足分を貸倒損失を使う。
貸倒引当金を超える金額は貸倒損失で処理する。
当期の売掛金の貸倒 | 全額、貸倒損失で処理 |
前期に発生した貸倒 | 貸倒引当金を減らす(貸方→借方)貸倒引当金を超える金額は貸倒損失で処理する。 |
受取手形も上記の処理で大丈夫です。
ク)間違い易い問題。(分かり易くするため桁数を減らして居ます。)
8)決算日において売上と受取地代の残高を損益に振り替えた。なお、当期中の総売上高は3,350円戻り高は125円である。当期中の地代の受取高は80円、決算日における未収は6円であった。
ク)間違い例
借方)未収入金(資)6円 | 貸方)売上(収)3,225円 |
借方)受取地代(収)80円 | |
借方)雑損(費)3,139円 |
ク)正しい答え
借方)売上(収)3,225円 | 貸方)損益(-)3,311円 |
借方)受取地代(収)86円 |
ク)解説
3,350(総売上高)ー125(返品)=3,225(純売上)
80(受取分)ー6(未収)=74
決算振替仕訳 当期純損益を計算する為に、決算整理後の費用と収益の残高を損益に振り替える事を言う。
ケ)問題
9)前期に貸倒処理した大崎商店の売掛金10,000円を現金で回収した。
ケ)間違い例
借方)現金(資)10,000円 | 貸方)売掛金(資)10,000円 |
ケ)正しい答え
借方)現金(資)10,000円 | 貸方)償却債権取立益(収)10,000円 |
ケ)解説
前期に貸倒処理した売掛金を回収できた時は貸倒引当金や売掛金を使わないで、収益の償却債権取立益で処理する。
状態 | 考え方 | 勘定科目 |
当期の売掛金の貸倒 | 売掛金を減らし、全額 貸倒損失で処理 | 借方(貸倒損失)貸方(売掛金) |
決算日)貸倒引当金残高が無い時 | 期末残高に対して貸倒引当金を設定 | 借方(貸倒引当金繰入)貸方(貸倒引当金) |
決算日)貸倒引当金残高が有る時 | 貸倒引当金の設定額ー貸倒引当金の期末残高 | 借方(貸倒引当金繰入)貸方(貸倒引当金) |
前期に売掛金の貸倒 | 貸倒引当金を崩し足りない分は貸倒損失で処理する。 | 借方(貸倒引当金、貸倒損失)貸方(売掛金) |
以前に貸倒処理した売掛金の回収 | 償却債権取立益で処理 | 借方(現金)貸方(償却債権取立益) |
コ)間違い易い問題
10)前期の決算で当座預金の貸方残高100,000円を当座借越に振り替えていたので、期首に再振替をした。
コ)間違い例
借方)当座預金(資)100,000円 | 貸方)当座借越(負)100,000円 |
コ)正しい答え
借方)当座借越(負)100,000円 | 貸方)当座預金(資)100,000円 |
コ)解説
当座預金が貸方に有る時は、借り入れが有る事を示します。決算時に借方を当座預金にして居るので期首に逆仕訳をして元に戻します。
簿記3級のネット試験は下記から申し込み出来ます。
サ)間違い易い問題
11)決算日において、現金不足額6,100円の原因を調査した結果、通信費9,000円の支払い、と手数料の受取額3,000円の記入漏れが判明した。残りの金額は原因が分からない、適切な処理をする。
サ)間違い例
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金過不足(ー) | 6,100円 | 通信費(費) | 9,000円 |
雑損(費) | 5,900円 | 受取手数料(収) | 3,000円 |
サ)正しい答え
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費(費) | 9,000円 | 現金過不足(ー) | 6,100円 |
雑損(費) | 100円 | 受取手数料(収) | 3,000円 |
サ)解説
①現金不足額6,100円とは、現金過不足の帳簿残高が借方で有ると言う事になります。それを打ち消すために貸方に移動させます。
②判明しなかった借方の残高は雑損、判明しなかった貸方の残高は雑益にする。
タ)間違い易い問題
12)商品の期末棚卸高は500円である。決算につき仕入勘定で売上原価を算定する。なお、決算整理前の繰越商品 勘定残高は200円(借方)である。
タ)間違い例
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 700 | 繰越商品 | 300 |
仕入 | 400 |
タ)正しい答え
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 200 | 繰越商品 | 200 |
繰越商品 | 500 | 仕入 | 500 |
いわゆる、シークリクリシー
コメント